この巻の柱は扈三娘(梁山泊)と聞煥章(宋の青蓮寺)。
この巻は大きな出来事が無く、主要登場人物の配置換えに伴う話や、扈三娘と聞煥章の暗闘、禁軍総帥童貫の意外な動き、楊令に人間らしさが戻って来た話など、以降の巻の伏線的な要素が詰まった巻である。
この巻でも、「誰と誰が喋っているのか分からない」ことが多く、これってやっぱり私の読解力が落ちたと言うより、北方謙三の書き急ぎによる推敲不足の方が原因じゃないかなあ、と感ずる。
6点/10点満点
◆◆以下、ネタバレ含む、自分メモ用のあらすじ(紀伊國屋bookWebからの引用+α)◆◆
南北の動乱が終結し、呉用は江南から救出された。 金国では阿骨打亡き後に呉乞買が即位し、国の体制を整えつつある。 梁山泊は、制圧した地域を守りながら、来るべき宋禁軍との全面対決に向けて戦力を蓄えていた。 侯真は、黒騎兵を抜けて新たな任務に就く。 一方、扈三娘は息子たちが消えたという報せを受けて洞宮山へ駆けつけるが、聞煥章の劣情渦巻く奸計に陥ってしまう。 楊令伝、風雲の第六巻。 南北動乱は終結。梁山泊、宋との全面対決へ。
南北の戦いが終結し、方臘は死亡。宋、梁山泊ともに力を蓄える時期が訪れた。扈三娘は、子供が消えたという報せを受け洞宮山に駆けつけるが、聞煥章の奸計に嵌まってしまう
で、扈三娘と聞煥章の色事が始まり、扈三娘の兄扈遷が抜け出す方法を教え、扈三娘が聞煥章を殺し、童貫は王進(楊令の父親代わりの隠居)に会いに行く(何じゃそりゃ?)。楊令はようやく人間味を取り戻して、少しだけ主人公らしく喋るようになった。
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水滸伝の続編。2012年10月24日読了。: